夜、庭先や道ばたで、見慣れない動物とすれ違った。
ハクビシンだったのか、タヌキだったのか、それとも他の何かかも?
暗い中で一瞬だけ見えた姿だと、そうなりますよね。
ここでは、顔、しっぽ、足の指の順に、自治体と県が公開している見分け方の資料を一緒に確かめていきます。
見分けるときのポイントは顔・しっぽ・足の指
今回参照した資料では、ハクビシンと並べて、アライグマ・タヌキ・アナグマが取り上げられていました。
武蔵野市は、東京都農業振興事務所作成の資料を参考にした見分け方の表を公開しています。

その表では、4種の分類を次のように記載しています。
- ハクビシンは「ジャコウネコ科ハクビシン属」
- アライグマは「アライグマ科アライグマ属」
- タヌキは「イヌ科タヌキ属」
- アナグマは「イタチ科アナグマ属」
見た目が似ていても、4種はそれぞれ別の科に分けられているということです。
千葉県自然保護課の資料は、4種を「顔」「全体像」「足」の3つの項目で見比べています。

このあとも、顔、しっぽ、足の指の順に見ていきます。
ハクビシンがどんな動物なのかは、こちらの記事で紹介しています。

出典:武蔵野市「ハクビシン、アライグマの見分け方」/千葉県自然保護課「アライグマ・ハクビシン・タヌキ・アナグマを見分けるポイント」(船橋市のサイトに掲載)
顔で見分ける
動物を見たときは自然に顔に注目しますよね。
まずは顔から見分けていきましょう。
ハクビシン
ハクビシンの顔は「顔の真ん中、鼻から額にかけて白い帯があり、白鼻芯の名の由来となっている。」(千葉県)
中野区、船橋市、世田谷区も、鼻筋の白い筋に同じように触れています。
中野区は、そのほかに眼の下や耳の前の白い斑紋も挙げています。
体の色は、中野区によると「体の大部分が灰褐色で、短い四肢は黒色。」とのこと。
中野区は、鼻が黒っぽい個体もみられるとしています。
アライグマ
千葉県は、アライグマの顔を「耳の縁とヒゲが白い。」と紹介しています。
中野区は、眉間に黒いすじがあり、目の周りは黒いマスク模様だと案内しています。
タヌキ
千葉県によると、タヌキは「耳の縁とヒゲが黒い。」とのことです。
千葉県の資料は、アライグマとタヌキを耳の縁とヒゲの色で見分けています。
アライグマは白、タヌキは黒です。
アナグマ
千葉県は、アナグマの顔を「顔が細長い。」と記載しています。
出典:千葉県自然保護課「アライグマ・ハクビシン・タヌキ・アナグマを見分けるポイント」(船橋市のサイトに掲載)/中野区「近所でハクビシンやアライグマを見つけましたが、どうしたらいいですか?」/中野区「ハクビシン・アライグマによる被害が続いたら」/船橋市「ハクビシンについて知りたい」/世田谷区「ハクビシン・アライグマ対策」
しっぽで見分ける
この4種の動物の特徴的なポイントのひとつが尻尾です!
ハクビシン
ハクビシンは「尾が細く長い。」です(千葉県)。
武蔵野市と中野区も、尾が長いことをハクビシンの特徴として挙げています。
しっぽの先については、中野区のよくある質問に「尾の先が白っぽい個体や、鼻が黒っぽい個体もみられます。」と書かれています。
尾の先が白っぽい個体もみられる、という書き方です。
アライグマ
千葉県・武蔵野市・中野区の3つの資料は、そろってアライグマの尾の縞を特徴に挙げています。
- 千葉県:尾に黒いシマがある
- 武蔵野市:尾の黒い縞
- 中野区:尾が黒と茶褐色の縞模様で、しまの数は5本~7本
しっぽがしましまだった場合、今回の資料ではハクビシンではなくアライグマの特徴として書かれています。
アライグマの側から見分け方は、下の記事でまとめました。

タヌキ
千葉県は「尾にシマがない。」、武蔵野市は「尾が太くふさふさしている。」と記載しています。
アナグマ
武蔵野市は、アナグマについて「尾が短い」としています。
出典:千葉県自然保護課「アライグマ・ハクビシン・タヌキ・アナグマを見分けるポイント」(船橋市のサイトに掲載)/武蔵野市「ハクビシン、アライグマの見分け方」/中野区「近所でハクビシンやアライグマを見つけましたが、どうしたらいいですか?」/中野区「ハクビシン・アライグマによる被害が続いたら」
足の指の数で見分ける
千葉県の資料では、アライグマ・アナグマ・ハクビシンは5本指、タヌキは4本指とされています。
武蔵野市の表でも、タヌキの指は4本です。
指の数で見ると、4種のうちタヌキだけが違います。
足跡の形や付き方は、次の記事でまとめました。

出典:千葉県自然保護課「アライグマ・ハクビシン・タヌキ・アナグマを見分けるポイント」(船橋市のサイトに掲載)/武蔵野市「ハクビシン、アライグマの見分け方」
見分けがつかないとき
暗いところで一瞬見えただけだと、ここまでの特徴を確かめきれないこともあると思います。
写真で見比べたいときは、次の2つの資料に、写真つきの見分け表が載っています。
千葉県自然保護課「アライグマ・ハクビシン・タヌキ・アナグマを見分けるポイント」(PDF)
自治体に相談できる場合もあります。
船橋市は、ワナの貸し出しのページで、何の動物か判別がつかない場合は写真を送って相談するよう案内しています。
日野市は、動物の種類が分からない場合に、センサーカメラの設置も行っているとのことです。
姿は見ておらず、天井裏の物音だけが気になっている場合もあると思います。
音だけでは動物は決まりません。
入れるすき間などから絞っていく方法を、こちらでまとめています。

出典:千葉県自然保護課「アライグマ・ハクビシン・タヌキ・アナグマを見分けるポイント」(船橋市のサイトに掲載)/武蔵野市「ハクビシン、アライグマの見分け方」/船橋市「アライグマ・ハクビシンの捕獲用ワナの貸し出しについて(外来種対策)」/日野市「アライグマ・ハクビシンによる被害でお困りの方へ」/板橋区「ハクビシン(外来生物)の被害について」
タヌキやアナグマだったら?
見分けが大事になるのは、ここからの話です。
船橋市は「アライグマやハクビシンの他、船橋市内で在来種であるタヌキやアナグマも生息しています。」と記載しています。
練馬区も、タヌキ・キツネなどを在来種の動物として紹介しています。
外来種としてのハクビシンについて、こちらにまとめています。

ここで確かめたいのが、区や市の捕獲事業の対象です。
練馬区は「(注釈)在来種の動物は、区で捕獲・保護をしていません。」としています。
板橋区は、ハクビシン・アライグマ以外の動物を、被害対策事業の対象外としています。
日野市は、駆除対象はアライグマ・ハクビシンのみで、ほかの動物が捕まったら放獣することを、同意事項に挙げています。
船橋市のワナの貸し出しでも、猫やタヌキなどの在来種がかかった場合は、駆除できないためその場で放すとのことです。
目黒区も、ハクビシン・アライグマ以外の野生生物の捕獲は行っていないと案内しています。
今回参照した5つの区や市では、ハクビシンかどうかで、相談できる窓口が変わってきます。
外来種のハクビシンやアライグマと、在来種であるタヌキやアナグマ。
どちらかで扱いが違います。
できる限り写真を撮るなどして、正確に見分けたいですね。
もし見かけたのがハクビシンならこちらの記事を参考にしてみてください。

タヌキの法律上の扱いは、こちらの記事で確かめられます。

出典:船橋市「アライグマ・ハクビシンの捕獲用ワナの貸し出しについて(外来種対策)」/練馬区「野生鳥獣との接し方」/板橋区「ハクビシン(外来生物)の被害について」/日野市「アライグマ・ハクビシンによる被害でお困りの方へ」/目黒区「ハクビシンやアライグマの被害でお困りの方へ」

