夜、家の近くや庭先で、アライグマらしき動物を見かけた。
そばに寄っても大丈夫なのか、どこかに知らせたほうがいいのか、迷ってしまいますよね。
ここでは、近づかないほうがよい理由と、どこに連絡すればよいのかを、自治体などの資料で確かめていきます。
見かけただけのときと、被害が出ているときとでは、連絡先が変わることもあるので、順に見ていきましょう。
見かけたら近づかない・手を出さない
アライグマらしき動物を見かけたら、まずは距離をとってください。
船橋市は、アライグマを見かけても、咬まれたり引っかかれたりしてけがをしたり、感染症にかかったりしないよう、近づかないでほしいと呼びかけています。
千葉市のよくある質問には、「カミツキガメやアライグマは動きが速く、人への危害の恐れがあるため、直接、手で触れたりしないようにしてください。」とあります。
世田谷区も、まちなかでアライグマに出会ったときは、そばに寄らないよう注意を促しています。
アライグマの性格について書いている資料もあるので、見ておきましょう。
中野区のよくある質問では、アライグマの欄に「凶暴なので、手を出すと激しく攻撃してくる恐れがあります。(放っておけば人を襲いません。)」と書かれています。
板橋区は、習性の説明の中で「ハクビシンに比べて気性が荒いです。」としています。
船橋市も同じように、アライグマの特徴の項で凶暴な性格だと書いています。
世田谷区は、見た目の印象とは裏腹に凶暴な一面があると説明しています。
ただ、中野区が攻撃してくる恐れがあるとしているのは手を出したときで、放っておけば人を襲わないと、かっこ書きで添えられています。
豊島区も、見かけただけなら心配はいらないとしています。
ここで挙げた資料が呼びかけているのは、見かけたら近づかず、手を出さないことです。
アライグマに近づかないほうがよい理由のうち、健康面についてこちらの記事で書きました。

見かけた動物が本当にアライグマだったのか、見分け方をこちらでまとめました。

ハクビシンとの違いについては、ハクビシンの側から見分け方をまとめた記事が参考になります。

出典:船橋市「【特定外来生物】アライグマにご注意ください」/千葉市「カミツキガメやアライグマなどの危険な外来生物を見つけました。どうしたらよいでしょうか。」/世田谷区「ハクビシン・アライグマ対策」/中野区「近所でハクビシンやアライグマを見つけましたが、どうしたらいいですか?」/板橋区「アライグマ(特定外来生物)の被害について」/豊島区「ハクビシン・アライグマの被害について」
エサをやらない・自分で捕まえない
見つけたあとどうするか、してはいけないことも確かめておきましょう。
一つめはエサです。
船橋市は、その理由をこう書いています。
「また、エサを与えると人に慣れてしまったり、住みついてしまう可能性もありますのでエサを与えないでください。」
中野区のよくある質問も、餌付けをしないよう呼びかけていて、飼い主のいない猫のために外に置いたエサも、アライグマなどの食べ物になるとしています。
二つめは、捕まえることです。
船橋市によると、アライグマは鳥獣保護管理法で、原則として、許可を受けずに捕まえることが禁じられています。
では、捕まえて別の場所に放したり、家で飼ったりするのはどうでしょうか。
千葉市のよくある質問は、次のように記載しています。
「なお、カミツキガメ及びアライグマは、環境省が外来生物法により特定外来生物に指定しており、法律で許可なく飼育や野外に放つことが禁止されています。」
船橋市と千葉市の案内に沿うなら、エサをやらず、自分で捕まえたり放したりもしない、ということになります。
捕獲に必要な許可の仕組みはこちらです。

鳥獣保護管理法がどんな法律なのかは、こちらの記事で確かめられます。

アライグマの対策の全体は、こちらの記事にまとめています。

出典:船橋市「【特定外来生物】アライグマにご注意ください」/中野区「近所でハクビシンやアライグマを見つけましたが、どうしたらいいですか?」/千葉市「カミツキガメやアライグマなどの危険な外来生物を見つけました。どうしたらよいでしょうか。」
どこに連絡するか
連絡先は、何のために連絡するのかで変わってきます。
目撃の情報を寄せる
アライグマを見かけたという情報を集めている自治体があります。
豊島区は「ハクビシン・アライグマを見かけたら、下記フォームより情報提供をお願いいたします。」と記載していて、区の公式サイトに情報提供用のフォームを置いています。
神奈川県は、アライグマを目撃したら、環境省が運営するWebサイト「いきものログ」に生息情報を投稿してほしいと、協力を呼びかけています。
ただ、こうした受け付けをしているかどうかは、自治体によって違います。
情報提供の窓口があるかどうかは、住んでいる市区町村の公式ホームページで調べてみてください。
アライグマかどうか分からないとき
見かけた動物がアライグマだったのか、自信が持てないこともあると思います。
船橋市は、アライグマと疑われる動物を見つけて判別がつかないときは、まず市に連絡し、そのうえで写真を送ってほしいとしています。
野生動物は突然出会うことになるので、なかなか写真を撮るのも難しいと思います。
ですが、できれば写真を撮れれば、自治体の駆除活動の役に立つかもしれません。
ハクビシンだったかもしれない、という場合は、ハクビシンについての記事も参考にしてください。

被害が出ているとき
家や庭に被害が出ているなら、相談先として案内されているのは自治体の窓口です。
千葉市のよくある質問では、自宅の敷地内でアライグマやその痕跡を見つけたときは、市役所に連絡するよう案内しています(市では箱ワナを貸し出しています)。
神奈川県は、アライグマは特定外来生物なので防除(捕獲など)が必要だとしたうえで、その捕獲は市町村が主体となって行っているため、捕獲の相談は住んでいる市町村に連絡するよう案内しています。
その注には、「住民の方へ罠を貸し出すなど、市町村によって対応は異なります。」とあります。
被害が出ているときの相談先を区としているのは、板橋区と世田谷区も同じです。
東京都環境局も、アライグマやハクビシンの被害にあったときは、まず区市町の環境や清掃の担当部署に問い合わせるよう呼びかけています。
被害の相談先として案内されているのは、住んでいる区や市町村です。
連絡前に、見かけた場所や日時、被害状況をまとめておくとスムーズに伝えることができますね。
出典:船橋市「【特定外来生物】アライグマにご注意ください」/豊島区「ハクビシン・アライグマの被害について」/神奈川県「アライグマを見つけたら」/千葉市「カミツキガメやアライグマなどの危険な外来生物を見つけました。どうしたらよいでしょうか。」/板橋区「アライグマ(特定外来生物)の被害について」/世田谷区「ハクビシン・アライグマ対策」/東京都環境局「被害を防ぐために」
警察に連絡するもの?
アライグマを見つけたら警察に通報するべきなのか、迷う人もいると思います。
千葉市のよくある質問で警察が出てくるのは、野外でカミツキガメを見かけたときに、市の担当課か最寄りの警察へ連絡するよう案内している部分です。
これはカミツキガメについての案内です。
少なくとも今回参照した資料には、アライグマを見かけたときに警察へ連絡するよう案内している記述は見つかりませんでした。
アライグマについては、先ほど見たとおり、自宅の敷地内で見つけた場合に市役所へ連絡するよう案内しています。
出典:千葉市「カミツキガメやアライグマなどの危険な外来生物を見つけました。どうしたらよいでしょうか。」
見かけただけのとき・弱っているとき・家に被害があるとき
最後に、状況ごとに資料の案内を見ておきます。
見かけただけのとき
見かけただけで被害がない場合を、捕獲の対象にしていない自治体はいくつもあります。
板橋区の被害対策事業は、目撃しただけで実際の被害が出ていない場合を、対象から外しています。
目黒区も、庭や道路を通るところを見ただけで被害を受けていないときは、箱わなを置いても捕獲できる確率がかなり下がるとして、区としては対応していないとのことです。
見かけたときの扱いは、自治体によって違うので、お住まいの自治体の公式サイトをチェックしてみてください。
弱っている・動けないアライグマを見つけたとき
道ばたや庭で、弱って動けなくなっているアライグマを見つけることもあるかもしれません。
東京都環境局のページでは、ケガをした野生の鳥獣を保護する話の中で、次のように書かれています。
「加えて、アライグマ、ハクビシン等の本来生息していなかった国内外の外来種についても保護の対象外となります。」
中野区のよくある質問は、明らかに皮膚病と思われる野生動物が動けなくなっているときは、東京都の窓口に相談するよう案内しています。
ただし、弱っているように見えても、アライグマの性格は凶暴です。
弱っているように見えても、近づいたり触れたりしないようにしましょう。
家や敷地に被害が出ているとき
屋根裏に入り込まれた、庭の作物を食べられたなど、被害が出ているなら、見かけたときとは対応が変わってきます。
追い出してから入り口をふさぐ流れや、寄せつけない工夫、区や市の捕獲事業については、こちらの記事で順に整理しています。

足跡や爪あとなどの手がかりは、こちらにまとめました。

船橋市は、天井裏に住みつかれたなどの被害が続き、やむを得ず捕獲が必要になったときの対応の一つとして、「土地所有者が、民間の駆除業者へ直接依頼してください。」と案内しています。
その場合の費用は自己負担になるとのことです。
害獣プロガードの対応エリアや受付、依頼の流れは、こちらにまとめています。

出典:板橋区「アライグマ(特定外来生物)の被害について」/目黒区「ハクビシンやアライグマの被害でお困りの方へ」/東京都環境局「野生鳥獣との接し方について」/中野区「近所でハクビシンやアライグマを見つけましたが、どうしたらいいですか?」/船橋市「【特定外来生物】アライグマにご注意ください」
まとめ
アライグマはアニメやマンガにもときどき登場します。
作品を見ていると、穏やかな性格じゃないかな?と感じるかもしれません。
ですが、実際は凶暴です。
もし見かけても近づいたり、触ったり、捕まえようとしたりしないのがおすすめです。
見かけたり被害にあったりする場合は、お住まいの自治体の公式ホームページで調査したり、区役所や市役所に相談してみるといいでしょう。
捕獲かごなどを無料で貸してくれるケースもありますからね。


